COLUMN コラム

01. 八幡浜市高野地 梶谷高男(3)

—みかん生産の日本一は和歌山だと聞きますが、愛媛のみかんの生産の現状を教えていただけますか?

温州みかんの生産量が日本一なのは和歌山県です。ただ、晩柑(「伊予柑」、「甘平」、「不知火(デコポン)」)を含めて柑橘の総生産量は愛媛県が断トツ1位です。こうなった理由もあって、近年、農家さんが晩柑への作り替えを始めたんですね。

—それは、市場が求めていたからそのような流れになったのでしょうか。

そうですね。あと、愛媛県が晩柑へのシフトを推進していたというのもあります。最近は贈答用として高級柑橘のニーズが高まっています。

—愛媛県のみかんの生産に関する課題はどういったことがありますか。

もう少し、地域ごとの特徴が出せるような生産・販売体制・PRができればいいですよね。例えばJAにしうわには10カ所の共同選果場があって、「日の丸みかん」、「真穴みかん」、「川上みかん」など、これらの品質・値段ともに日本一と言っても過言ではないのですが、これはもう完全にブランド化されています。様々な条件のもと、集中してその品種を作ることで地域特性を活かすことができると思うんです。例えば、標高別に品種を決めるとか、山に向かって縦に同品種を植えたら長い時期で収穫できるとか。標高が高い方が着色が早いんですよ。あと、寒暖の差があった方が色付きやすい。そして、沿岸部の方が糖度が高くなります。

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—適地適作というのがあるんですね。

晩柑でもその品種が向く土地とそうでない土地とがハッキリ出ます。例えば、「はれひめ」という品種もとても上手にやっていて、品名は「瀬戸の晴れ姫」というのですが、ブランドシンボルのオレンジの水玉模様で彩られたとても可愛いパッケージで消費者へお届けされます。2004年に品種登録された新しい柑橘ですが、酸味が少なめでオレンジのような爽やかな酸味と豊富な果汁、果実の色味は黄色とオレンジがかっているものがあって、色によって味に差があるんですね。生産数が少なくてまだまだ貴重な品種ではあります。

—地域によって様々なのですね。

今、松山市内は「伊予柑」より「果試28号(紅まどんな)」にシフトしている傾向ですね。果試28号(紅まどんな)は愛媛県でしか生産ができないんです。市場で大人気な理由は、みかんにはないゼリーのような食感にもあるのですが、もう一つは収穫時期です。お歳暮の時期に出荷できる、ということ。贈答用に市場のニーズがあるので、希少性と相まって高値で取引されています。

—最後に、愛媛のみかんの魅力を教えていただけますか。

やはり、愛媛は柑橘に向いた土地なんですね。特に年明け、1月以降に収穫できる品種が豊富です。2月・3月に愛媛に来たら最も豊富に柑橘が食べられますよ。そして、今後は4月以降の品種に力を入れていますので、そうなると年中柑橘が食べられるようになって、より楽しくなりますね。ジュースやゼリー、ジャム、ドライフルーツなど加工品への挑戦も続けて、みかんの魅力を多方面から伝えたいと思っています。

取材・文 清水淳子(ジャンボ編集室)